運命の一手 〜渡辺竜王VS人工知能ボナンザ〜

渡辺竜王とボナンザの対局を素材にしたドキュメンタリ。竜王ご本人のブログでポイント解説をされていたのでボナンザがかなり善戦していたのはわかっていたのだが、自分で並べルところまではやって居なかった。ドキュメンタリで局面の流れをおいながらみていると思っていた以上にボナンザは善戦していて終盤の見落としがなければ押し切っていた順があったという。アルゴリズムについても解説があったので、形成判断の評価関数で歩切れの評価を調整したり、あるいはCPUが早くなって全幅検索がさらに先まで読めるようになればプロに勝利も遠くないと感じた。回数を重ねれば何回かは勝ってしまうかもしれない。

もう一つボナンザ開発者の保木さんが紹介されていた。保木さんのことはこの番組で初めて知ったのだが、棋力ははっきり一手素人レベルだという点に驚く。しかしだからこそ全幅検索のアルゴリズムを採用したのであろうし、全幅検索にこそ人間の感性を凌駕する部分である。しかしこの全幅検索はプロにとっても新手を発見するツールとなり得る予感があり、さらに研究がすすむのではないかと思う。今後の将棋界にとっても大きな一局であったと番組をみて改めて感じた。