年末・年始の読書

年末にTVで「犬神家の一族」を見たことに触発されて横溝正史を読んでみた。その後、映像化された原作を中心に漁っていたのでメモ。

赤緑黒白 (講談社文庫)

赤緑黒白 (講談社文庫)

森博嗣は「すべてがFになる」をよんだ。「赤緑黒白」は別シリーズなのだが、登場人物名が読みづらく、それが物語への感情移入の妨げとなった。ミステリとしては普通かな。真犯人は読めたけど興が冷めるわけではないので気にならない。他のシリーズを読めばもっと広がりが出るかも。

すべてがFになる (講談社文庫)

すべてがFになる (講談社文庫)


八つ墓村 (角川文庫)

八つ墓村 (角川文庫)

横溝正史を原作で読むのは初めて。金田一耕助シリーズは登場人物が多く、大抵血縁関係が動機に大きく絡むので小説の方がいいとおもった。映画は原作とだいぶ筋が違っていて驚いた。なにせ原作のヒロインが映画では出てこないのだから。


犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫)

犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫)

映像と文字の違いは大きいと感じる。珠代が絶世の美女とは原作の表現だが、映像となると「松嶋菜々子でかい」ことばかりが気になってしまった。あとはテレビ版の編集の問題かもしれないが、佐兵衛翁と野々宮との関係がほとんど描かれていなかったので、原作を読んで初めてその辺に納得した。

ドラマなどを見た覚えはないが、妙に子供の頃に心に残ったフレーズ。


ここまで読むと横溝正史は結局血縁がらみのドラマを描いているのだなと、思った。


着信アリ (角川ホラー文庫)

着信アリ (角川ホラー文庫)

ホラーだけどサスペンス要素もあり。真犯人?についてはちょっと読めていなかったな。Finalもよんでみるか。


ジェネラル・ルージュの凱旋(上) (宝島社文庫)

ジェネラル・ルージュの凱旋(上) (宝島社文庫)

ジェネラル・ルージュの凱旋(下) (宝島社文庫)

ジェネラル・ルージュの凱旋(下) (宝島社文庫)

ナイチンゲールの沈黙」「螺鈿迷宮」もよかったが、こっちが本命ですね。文句なくおもしろかった。ただし映画化されるそうで、こっちはどうなるのだろう。「チームバチスタの栄光」は大学病院内の政治闘争などはほとんど描かれていなかったのだが、ジェネラルルージュはもろにそこが主戦場。まぁお手並み拝見。