暗闇の中、手をつなぐ 爆笑問題のニッポンの教養

100回記念で伊集院光をゲストに総集編していた。その中で伊集院のお気に入りとして、盲聾のハンディキャップを持った学者さんに話を聞く会を挙げていた。
その中で爆笑問題の太田、田中が視覚、聴覚を失った状態を体験するシーンがあった。初めはスタッフに手を引かれて部屋に入ったが、そこから手をはなされて、太田、田中はこわごわあたりを手探りし出す。そして太田、田中の手が触れたとたん、二人は手をつなぎ、ゆっくりと壁に沿って部屋を歩き出すシーンがあった。

伊集院はこのシーンを見て、人前では見せないけど、二人が手をつないで歩いていることに、互いを信頼していると思っていた。私もそう見ていたのだが、当の二人は全く違っていた。
田中『暗闇の中、誰かの手に触れたときに、すごく安心した。この人に頼っていれば安心だ
太田も同じようなことを思っていたらしい。二人ともスタッフの誰かが手を引いていると思っていたのだ。しかし実は、手を引いているのは、自分と同じように目が見えず、耳が聞こえない太田、田中が互いに手を引いていたということが真実。

なんだかこの話を聞いて、自分たちはこれと同じなんじゃないかと思った。親、兄弟、親戚、先輩や同僚、仕事で付き合いがある人。誰もちゃんと先が見えているわけじゃない。だけど互いの手を頼りにそろそろと歩いている気がしてきた。