夏の甲子園

興南ナイン、優勝おめでとう。

沖縄人(うちなーんちゅ)にとって甲子園は郷土愛を喚起させる、特別なモノがある。沖縄尚学が選抜で優勝したとき、大きな歴史の節目を感じた。しかし本当に欲しいのは夏の甲子園の優勝。なぜだろう、夏に優勝してこそ、という気持ちがあって、どこか物足りなさがあった。

優勝が決まったとき、栽監督のことが思い浮かんだ。現役の球児は知らないだろうが、アラフォー以上のウチナーンチュにとっては、甲子園と言えば栽監督であった。「沖縄勢が優勝したときに、沖縄の戦後が終わる」といって、野球教育に尽力した人物だ。選抜優勝を果たし、そして今日、悲願の夏の大会優勝も勝ち取った。

しかし、沖縄の戦後は終わっているだろうか。基地問題と、県経済、政治のことを考えるとやりきれない気分になってしまう。

それでも、確かに歴史に足跡を刻んだ。栽監督おめでとうございます。