A級順位戦

改めて今期A級順位戦最終局の感想など
終局が早かった順番になっている。

木村VS三浦

横歩取り8五飛、5二玉型。
受け師であるはずの木村が攻めさせられている印象がある流れ。最後まで三浦の研究範囲であること思わせる局だった。粘るはずの木村が、結局一番早く終わってしまった。今期の不調を象徴するような局だった。

谷川VS郷田

先手ゴキゲン中飛車。割と穏やかな展開。郷田にしっかり受け止められて、弾き返されてしまった。谷川も後半の不調がそのまま出てしまった印象。

高橋VS藤井

後手角交換四間飛車。先手は玉頭位取り。序盤は向かい飛車からの飛車抑えこみを見せて、後手が良いかと思われたが、飛角交換になり、2枚の角を抑えこまれて大差になった。
端を詰められて美濃にしたが、穴熊のほうがよかった?これも内容が良くなかった。

丸山VS渡辺

おそらく終盤に丸山の好手があり、渡辺がかなり駒損をしてしまった。その分最後に駒が足りなくて負になってしまった。渡辺にも勝ち順があったのではないかと思う。

森内VS久保

序盤から森内が少し良かったと思うが、久保の粘り、追い込みもすごかった。負けた局で強さを感じさせる棋士はあまりいないが、胸が熱くなる様な素晴らしい局だった。

結局、最終局を迎えた時点で成績が下の二人が落ちた格好。藤井、木村とも好きな棋士であったが、最終局の出来をみると仕方ないか。逆にどちらかが勝っていれば、久保が落ちる所だった。あれだけの局を指した久保を落とすのは忍びない。となると藤井、木村が落ちるのは仕方なかったのか。