なでしこジャパンの引き分け狙いとQoS、ベストエフォートの話

ロンドンオリンピックなでしこジャパンが南ア戦で、引き分け狙いで試合を進めたことが話題になっている。バドミントン女子で無気力試合として中国、韓国、インドネシアが失格になったことと絡めて批判する人もいる。私個人は引き分け狙いは戦略として有りだし、バドミントンはわざと負けるようなプレイをしていて、なでしこは負けるリスクもある上で、引き分け狙いなわけで性質が違うと思う。

ここまで来て、QoSとベストエフォートと同じだなと思ったなので、エントリを起こしてみる。今回日本は、予選突破は決まっていて、更にスウェーデン戦の結果が先に確定したために、1位突破、2位突破の選択が出来る状況になった。自分に有利になるように試合結果をコントロールしたわけ。これが可能になったのも、それまでの勝ち点の積み上げと、現在の試合結果をコントロールできる実力があってこそである。

一方QoSとは、パケットを選択的に扱って、特定のサービスやユーザに帯域を保証するものである。これもある程度の帯域を持った上で、パケットをコントロールしている。これに対してベストエフォートは、目の前に積み上げられたパケットを全力で処理するもの。優先すべきパケットや、遅延しても構わないパケットなどという色分けはしない。「一生懸命やります」というわけだ。

サムライジャパンもなでしこジャパンも今までは、とにかく目の前の試合を勝つことだけに注力しなきゃならなかった。それが、勝ちか引き分けでいいか、なんて考えるなんて、今までとは全く違う、一段高いレベルで戦略を考えるようになった。これって素晴らしいことなんじゃないかな。